レペゼンヤマナシ



先日5月14日で27歳を迎えた僕は愛する90sスマップに言わせるところの「あの頃の未来」に立っているわけなのだが、あの頃に思っていたほど僕の人生は落ち着いたものでは無い。驚くほど行き詰まり全てやり尽くされてしまった(様に見える)社会にあって、驚くほどにやらなければならないことが山積している(様に見える)からだ。ゆとり世代の汚名返上とゆとりによるジャズシーンの更新と拡張、未だ見ぬ音楽への挑戦(未来も過去も)。まだまだ何にもできていない。

それから、山梨のアルジャジーラ甲州最前線」というプロジェクトを映画「サウダーヂ」を観終えた瞬間に立ち上げてから2年が経った。
http://www.koshusaizensen.com
インタヴューの真似事を勝手にし始めたのであるが、脳が突き出た感覚器といわれる視覚にあってより直接的なメディアである動画に比べて文章やインタビューの持つ治癒効果についてはあまねく諸文学作品や雑誌「Number」に明らかな通り。
右も左もわからない小僧だったけれど「インタビュー 方法」や「インタビュー やり方」などという無粋な検索は絶対かけないと誓っていたので10年ほど前の「ビリーホリデイの自伝を読んでから電話帳で片っ端からライブハウスに出演交渉した」という矢野沙織ちゃんのインタヴューを呼んでそれを意訳した僕はツイッターフェイスブックで片っ端から突撃アポイントメントを開始。東京に媚びないスタンスが買われたのかこの「甲州最前線」は御陰様でSNSなどにちょくちょく話題になり2年間少しずつ更新することができている。

山梨はマキタスポーツさん曰く「最後の秘境」。秘境は秘境のままが良い、という意見もあろうが緊迫したアジアや世界情勢を踏まえるに若し現在が戦前だとするのならば今ヴェールを剥がさねばならないし、死んだ商店街のシャッターを開けねばならぬという結論になりましょう。
2年前に掲げた「情報格差のフラット」「崩壊の最前線」「アーティストの地産地消」といったキーワード群も日を追うごとに重要さを増し、重くのしかかってきます。「あの頃の未来に」と歌われてから約20年が経ち今では「あの頃はよかった」という懐古論ばかりが蔓延っております。過去に逃走するだけでなく闘争しなくては未来を獲得することはできないのです。過去インタヴューした皆さんはそれぞれの分野の最前線で戦っています。彼らを応援し支援し自分も戦うんだという心が必要なのではないでしょうか。

甲州最前線」は現在3人で運営しておりますがこれによってギャランティは無く、ひとりひとりが本業と平行しながら作業しております。若し何か支援したいという方がいれば経済的、差し入れ何でも結構です、お待ちしております。並びにインタヴュー、ライティングの依頼もnaoyakoike@gmail.comまで。