「火と風」過去サブタイトル解説&次回予告

新年早々ですね青山学院大学駅伝部の見事な走りと組織作りにまんまとやられまして駅伝を初めてこんなにも面白いのか、と感じさせられてしまいましたよ。確かに我が山梨学院の恒例である外国人序盤独走宣伝を封印しての戦いも面白かったのですが、それを悠々と超えてきましたなー。

さて新年は毎回去年一年の動画集を作るのが恒例なのですが今回は僕が山梨でオーガナイズしているオールヤマナシ音楽ライヴパーティ「火と風」の過去回サブタイトル解説をしまっす!!



「火と風#10 -ヤマナシ音楽ツーリズム2014s/s」
インサイドヤマナシ;山本雅一
アウトサイドヤマナシ:小池直也サウダーヂトリオft.CHILI

(小池注)
火と風10回目からようやくサブタイトルを付け始めたんですねー。
これは山梨で一番成功しているんじゃないか、と思われるプロジェクトのひとつに「ワインツーリズム」というものがあります。これのプロデューサーは僕のバンドの由来となっている映画「サウダーヂ」のエグゼクティブプロデュースもしていらっしゃるのですが、ここから拝借。というかパロディ。
だって「何でワインでツーリングなんだよ!」っていうね笑。「オートバイクでなのかロードバイクでなのか知らないが、ある意味00年代くらいからの飲酒運転規制強化がローカル飲食店に痛烈なダメージを与えたんだよっ!!」という気持ちが抑えきれずにサブタイトルに結実した。っていうのはウソですけれども笑、単純にワインツーリズムがあるならミュージックツーリズムも有りだな、と。うーん語呂が悪いから音楽ツーリズムかな。というようなノリで。
しかしサブタイトルを付けてからマーケティングが捗ったということは無し。ううう。





「火と風#11 -声と声と声と声」インサイドヤマナシ:齋藤キャメル(from water water camel)
アウトサイドヤマナシ:小池直也サウダーヂトリオft.ものんくる,CHILI

(小池注)
この回のpvが最近だと一番再生数が伸びました(恐らく徳山君がやってくれたので。いつもは僕が適当につくっている)。
ゲストはものんくるで沙良ちゃんとwwcのキャメルさんとラッパーのチリで声が3人だけど「声と声と声」じゃあつまらなかったので人間の声と最も近いといわれるサキソフォンも拡大解釈して声に含め声×4というタイトルになった。
4つの全く違う声<女性ジャズヴォーカル、男性ウィスパーヴォーカル、日本語メールラッパー、近代合理主義の権化サキソフォン>を並べて改めて思うのは声以上に人間の情感に触れるものは無し、ということであります。しかし偶然にも2014年はサックスの発明者(キチガイです)アドルフサックス生誕200周年だったのでサキソフォンという楽器をここで勘定するというのは我ながら良いリスペクトだったのではないですかな。
ここからコピーというのは面白いぞ、と感じ始める。






「火と風#12 -男の戦い」

インサイドヤマナシカガリ
アウトサイドヤマナシ:小池直也サウダーヂトリオft.PONY,安達雄基

(小池注)
前項にも書きましたが「新世紀エヴァンゲリオン」のサブタイトルからの引用によるインターテキスチュアリティ。
個人的に宇野千代論以降日本のジェンダーについて考えることが多くなったこともあって決定。僕が文学部卒なことが作用し樋口一葉<モダンガールのパイオニア>→林真理子<バブル女性>→辻村深月<地方女子>と山梨産の文壇女子が文学という切り口で女性の感覚を解放していった反面、男性サイドは深作七郎(文学家兼ギタリスト)くらいしかぱっとする人がいないこと。それにに今の日本のジャズシーンに於ける大きな潮流として定着した女子ジャズ周辺を併せて現代の逆ジェンダーブルースと捉え、草食系男子を経た現代に於ける「男」って一体何?と問う刹那に旧エヴァのサブタイトル「男の戦い」を召喚したという次第であります。
この問題は本編中オーディエンスの皆様に意識されることはなかったと思いますし僕自身もしっかりした解を出すまでも無く運営で手一杯でしたが笑、カガリビさんと我がバンドとそれにftしたポニーさん、タップダンサーの安達雄基のパフォーマンスの中にテーマに対するある種の回答が含まれていたのではないでしょうか。






「火と風#13 -シャッターシティブルース」

インサイドヤマナシ;佐川哲也(from THE NO EAR)
アウトサイドヤマナシ:小池直也サウダーヂトリオft.CHILI,中山晃子

(小池注)
タイトル的に一番気に入っていて14回目には同タイトルのラップチューンを作曲してしまいました笑。僕のバンドのネーミングネタとなっている映画「サウダーヂ」がヒップホップを地方都市のブルースとして機能させたことは記憶に新しいですが、特にシャッター街を田我流がフリースタイルをしながら歩いていくシーンはハイライト(ヒップホップマナーに則して言えばパンチライン)となっている。それにマーヴィンゲイのあまりに有名な社会派ソウルチューンであるインナーシティブルースをかけてシャッターシティブルースと銘打つことになった(オーディエンスで知ってる人は多分いなかったろう笑)。
まさかあのベトナム戦争をきっかけとする70年代前後の闘争の時代からまだ(もう)40年余り。僕が生まれる前の出来事だというのに70sと日本バブル時代は僕の中でいつまでもキラキラと異様な輝きを放ち続けているわけですが地方都市の問題と僕の愛しているブラックミュージック文化のマッシュアップを提示した結果、ライヴアクトは晃子ちゃんのアライヴペイントとの化学反応でとてつもなくヤバいことになった。





「火と風#14 -鍵の無い夢は夜開く」インサイドヤマナシ:plengo boots
アウトサイドヤマナシ:小池直也トリオ(アンプラグド)ft.ハナカタマサキ,53235

(小池注)
これも最早フルーツ王国であると同時に多くのラッパーを擁するラッパー王国である山梨らしく、辻村深月「鍵のない夢を見る」と林真理子「真理子の夢は夜ひらく」のタイトルをマッシュアップしたもの。「ない」と「ひらく」を漢字に変換してマニッシュをアピールしております笑。いやー馬鹿ですね。マニッシュにする、とか完全に00年代のチョキチョキの影響なのですが僕の音楽も文章も感覚がファッションに起因するものが多いです。これは全て宇野千代から学んだものですね、「私のきものはフランス文学」と彼女が言ったから「俺の音楽は00年代チョキチョキ」という(サラダ記念日か笑)。おっと、脱線しすぎた。つまりマッシュアップです(同じじゃねえかよ笑)。



そして次回はこれ↓↓


「火と風#15 -甲府/ゆとり世代/踊れ」1/30(金)
@甲府カフェモアラ
オープン19:00 スタート19:30
前売¥2000 当日¥2500
出演
バルボラ
小池直也サウダーヂトリオ ft.茜空


「もはや戦後ではない」という標語は知っての通り過去のものだが、今こそまさに「もはや戦後ではない」。
(若干あけて)つまり戦前である。

「選挙で投票しても世の中変わらんら」などと嘆いているあなた。踊っていますか?必ずしも身体的(しんたいてき)なダンスという意味でなく。
こんな時代はまず自分から、地元から踊るべきである。踊らされるのでなく。

【ここから監督によりカット】
夢も希望も無いなんていうのは真っ赤な嘘。
新しいものなんてもう何も生まれないというのも嘘。
ゆとり世代が、という言説が孕んでいるのは嘘。
地方創生、という言葉ににじんでいるのも嘘。
山が無いからヤマナシなんだ、という明らかな嘘。
なにより「踊れないす俺」というのは自分についた大きな嘘。
【ここまでカットされました泣】

全世代へ送るヤマナシ産音楽の現在地報告。

「火と風#15、甲府ゆとり世代踊れ」

此処がヤマナシの最先端。
(↑これもカットされた泣)

(小池注)
よろしく