月は綺麗ですか



師走だ師走だなんて他人事みたいにぼやいておりましたが僕ときたらただ今音楽講師などしておりまして、

(と、この冒頭だけ読んであれ、植木屋だったんじゃ?と疑問を持たれた方御名答!鋭いですが残念でした。ある時はバイクに跨がるハリケーンハニーよろしく僕には現在4つほど収入源があるのです)

走る先生方をぼんやーり眺めていた牧歌的な時代はいつの間にか終わり気づけば走る側になっています(もちろん比喩ですがアメリカツアーで肥えたので毎朝ダイエットで走ってもいる笑)。
走るったってまた小池のことだから大袈裟かましてやがんなとお思いの方、僕もできることならだらだら走ってとりあえず完走を目指すホノルルマラソン方式でいこうと思ったのですけれど、いきなり教え子の高校生たちが「某超絶技巧曲でクラシックコンテストにエントリーしたのでよろしくメカドッグ!」みたく言ってきたので「某てそんな曲知らん。てかメカドッグて何だよ、俺は本場のホットドッグなら食ったぞ、チーズかけ放題最高」などとギリギリの軽口を叩き顔を青くしてメロスの如く走ってます。
厳密に言えばサキソフォンカルテットのディレクションを任されたわけですが、只のやっつけ仕事では詰まらないのでクラシカルな曲を現代クラブカルチャー解釈で。興味ある方は18日に山梨県ラニーホールにどうぞ。僕はライヴで行けませんが笑

あと結局山梨県甲府市のイタリアンレストランと手を結ぶ事にしました。料理音楽文化と東京では失われつつある車文化の交差する郊外に、まだ詳しくは申せませんが来春辺りから月1回ほどイヴェントを開く事になります。こと料理に関しては門外漢ですがただの1回打ち合わせだけでうねるグルーヴがありましたのでかなり面白くなると思います。

日本中が月を見上げたあの夜多くの人から「夏目漱石がアイラヴユーを月が綺麗ですねと訳した」という逸話を聞きましたが漱石はそんなロマンティークな人間ではありませんでしたよ。生粋の江戸っ子でありながら個性の問題に打ちのめされた知識人第一世代ですからね。てやんでえ、まったくもう少し勉強しろよな。などとぼやきながら講師業から帰宅すると料金未払いで電気が止まってました。何度目だよ、まったくもう少し勉強しろよな笑。
おかげで、と申せば格好がつきましょうか。ほんと月が綺麗。愛してる。漱石が月が綺麗とでも訳しておけと退けた言葉でありますが真っ暗に思わず愛してると言いたくもなります。

それではさよなら